もし、あなたの寿命が24歳で尽きるとしたら、いかに生きるだろうか。約24年、これは会社の平均寿命である。 4年制大学を卒業してから、新卒入社。定年が65歳だとすれば、あなたは43年働く計算になる。先ほどの平均寿命を考えると、一生のうちに2社以上を経験する可能性が高い。2社以上経験できればいい。 問題は、1社目でしか通用しない人材として育ってしまい、路頭に迷うことだ。 ある日系大手企業に、かつて勤めていた人がいる。彼は出世を重ね、妻と子にも恵まれた。妻はこれからの出世コースを踏まえ、子どもを私立へ通わせた。 彼自身も、25年ローンでマンションを買った。25年ローンでも、周囲に比べたら返済期間は短いほうだ。30歳でマンションを購入したから、55歳には返済が終わる。親が頭金を出してくれたおかげで、返済額を減らした「堅実な家庭」のはずだった。 ところが、35歳のときに彼は大病を患ってしまった。一命