サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は4日、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」閣僚級会合後のオンライン記者会見で、日本政府からの増産要請を「聞いていない」と述べた。日本政府は原油価格高騰を受け、主要産油国に増産を働きかけるとしていたが、アブドルアジズ氏の発言が事実であれば、OPEC最重要人物に要請が届いていなかったことになる。萩生田光一経済産業相は5日の閣議後会見で「先週末にレター(書簡)を送った」と反論した。 岸田文雄首相は10月18日、主要産油国への増産の働きかけを関係閣僚に指示。萩生田氏も「産油国へ働きかけを行い、経済活動に支障がないよう機動的な対応をしていく」と説明していた。