この記事は雑誌『日経おとなのOFF』2015年10月号に掲載した記事に一部手を加えたものです。内容は基本的に雑誌掲載当時のものです。 赤地に白い水玉模様の花びら。その内側からは青と黄色の造形が、昆虫の触角のように伸びている。草間彌生らしい鮮烈な彫刻に迎えられ、霧島連山の栗野岳の中腹、標高700mの高地に広がる「霧島アートの森」を訪れた。 屋外エリアは、芝生の「野外広場」と、原生林を生かした「樹林ゾーン」とに分かれ、敷地面積13haというスケールに圧倒される。野外広場にあるジョナサン・ボロフスキー『男と女』は、人間の姿をかたどった高さ約8mの彫刻。近づくとその巨大さを実感できるが、遠目にはさほど大きく感じない。敷地があまりにも広大なため、目の錯覚が起きるのだ。 樹林ゾーンでは、アントニー・ゴームリー『インサイダー』が興味深かった。森の中に鉄製の人ひと形がた彫刻5体があるが、黒ずんだ鉄の色が木
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