かつてあった「神の手事件」を覚えておられるか方は多いでしょう。数年前にはやったオゲレツネタの方じゃありません。考古学のほうの「神の手」です。 簡単に説明すると、あるアマチュア考古学研究者が発掘した遺物や遺跡が、実はすべて捏造であった、という事件で、研究者の間に衝撃が走ったどころか、教科書の記述が削除される事態までに至ったという、大きな事件でした。 件の事件は、捏造が発覚する以前から、「旧石器ではなく、縄文ではないのか?」等の疑問をもつ専門家は、少なくなかったようです。しかし、それぞれにもっともらしい理由付けがなされ、「旧石器である可能性」のほうに重きをおく雰囲気が出来上がってしまったようです。また、新発見に期待する心理や、研究者の努力に対する敬意等も影響したようです。 さて、この事件をして「そんなもの、考古学素人の自分にだってわかる。見抜けない専門家はどうかしている」という人がいます。はた