7月に庁舎を放火される被害に遭った兵庫県宝塚市が、現場にいた職員の証言を収録するDVDを制作している。 死者や重傷者が出なかったことで、当時の対応を知りたい、と全国の自治体から視察が相次いでおり、1000枚を希望する自治体に配る。 男(64)が1階・市税収納課の窓口に火炎瓶を投げ、約2200平方メートルを焼損。庁内にいた約700人が避難し、職員ら5人が煙を吸うなどして負傷した。 庁舎の構造や、職員が排煙窓を操作し、ベランダに避難誘導したことが被害拡大を防いだとみられる。20以上の自治体の防災担当者らが視察に訪れており、その参考に、テレビ制作会社にDVD制作を委託した。 収録は現場にいた職員と消防職員ら計12人。これまでに10人が「煙に挟まれ、逃げ場を失った」「バルコニーへ逃げろと声を掛け合った」「煙のスピードを理解しておく必要がある」などと証言した。