炭素の単原子シートであるグラフェンを圧力で風船のように膨らませる実験が行われました(New Scientist記事、本家記事より)。コーネル大学の研究者達によって行われたこの実験は、石英ガラスで作られた微小の窪みをグラフェンで塞いで鼓膜のような状態を作り、内部圧力を加減することでグラフェンをへこませたり膨らませたりするもので、その気密性と弾力性が調べられました。石英ガラスとグラフェンはファンデルワールス力のみで密着していますが、数気圧もの圧力に耐えられ、その膨らみ具合から計算された弾性はグラファイトと同等であることも明らかになりました。グラフェンによって塞いだ窪みは開口部が1~100平方マイクロメートル、深さは250ナノメートル~3マイクロメートルで、ファンデルワールス力が働いている状態では気体はグラファイトを透過せず、完全に不透過な状態を保てることも分りました。 この特性を生かし、微小計