2005年2月25日、一人の男が逮捕された。デニス・レイダー60歳。彼こそが31年前にマスコミに犯行声明を送りつけた連続殺人犯、BTKの正体だった。どうして今頃になって逮捕されたのか不思議に思って調べたら、自ら墓穴を掘ったようだ。再びマスコミに接触したことが命取りになったのである。 それではBTKについておさらいをしよう。 1974年1月15日、ジョセフ・オテロと妻のジュリー、そして娘のジョセフィーヌ(11)と息子のジョセフ(9)の一家4人が、カンザス州ウィチタの自宅で絞殺された。一家は縛られて、猿轡を噛まされていたが、中でも特にジョセフィーヌの扱いが酷かった。裸にされて地下室の天井から吊るされていたのだ。 警察は容疑者の似顔絵を公表したが、手掛かりは一向に掴めなかった(今だから判ることだが、その似顔絵は似ていない)。そして、事件から9ケ月後、地元の新聞社に犯行声明が届けられた。現場の正確