熱帯雨林を伐採する代わりにチョコレートを作る (加藤 靖子=フリーライター) カラリが作ったチョコレート 苦みが少なく、カカオの香り高いチョコレート。南米エクアドルのキチワ村で作られるチョコレートがにわかに注目を集めている。 このチョコを生産しているのは、「カラリ・アソシエーション」。キチワの村人たちとボランティアで構成する団体だ。カラリのチョコレートビジネスは、貧しいキチワの村人が安定した収入を得られるようにする目的でスタートした。加えて、自然生態系の保全と人間生活との共存を推進する環境保護の性格も持ち合わせている。 カラリの創設者であるジュディー・ロッグバックさんは、環境にかかわる生物学的研究に学生生活を捧げた根っからの環境家。学生生活はとても充実していたが、環境問題の解決に真剣に取り組むには現地で保護活動を行うことがいちばんだと考えた。卒業後は研究をやめ、アマゾン地域に位置