安達 和夫(あだち・かずお) EABuS(東アジア国際ビジネス支援センター) 理事 1974年、日本ユニシス株式会社(当時:日本ユニバック株式会社)に入社。2001年から4年間、次世代電子商取引推進協議会(ECOM)に在籍し、内外の電子政府の利活用状況に関する研究に従事。ECOM時代に志を同じくするメンバーとNPO法人EABuSを設立し、理事兼事務局長に就任。 8月31日、外務省はパスポート電子申請の停止を発表した。停止時点で12の県で導入されていたが、利用率が極めて低迷しており、今後利用率向上の目途が立たないことが停止の理由であると説明している(外務省「パスポート電子申請の停止について」)。 筆者は、この短い発表文のなかに電子政府の抱えている共通の問題点が凝縮されていると感じている。 先般ご承知のとおり、国はe-Japan重点計画のもとで国の申請届出のオンライン化に、いわば片っ端から取り