全国で相次ぐクマによる被害。2025年度の出没件数は5万件を突破、人身被害者数は238人に上り、いずれも過去最多となった。国を中心とした対策が急ピッチで進められる中、全国有数のツキノワグマの生息地として知られ、20年以上前から独自に個体数管理を進めてきた兵庫県の取り組みに注目が集まっている。 管理を手がけてきた兵庫県立大の横山真弓教授は全国的に個体数が急増していると危機感を募らせる。「すでに多くの人命が失われてしまっている。被害が多い地域では、捕獲を急ぐべき状況だ」 クマはどこからやってきたのか―。ここ数年で劇的にクマの出没件数が増えた背景を探ると、地方衰退が拍車をかけるという構造的な問題が見えてきた。そして、カギを握るのは都市部で暮らす人々の意識だ。(共同通信=斎藤修真) ▽「絶滅のおそれ」から一転、急増で基準設定へ 大阪市内から車を走らせること約1時間半、のどかな水田と里山が広がる兵庫

