ディオニューソス(古希: ΔΙΟΝΥΣΟΣ, Διόνυσος, Dionȳsos)は、ギリシア神話に登場する豊穣とブドウ酒と酩酊の神である。ゼウスとテーバイの王女セメレーの子。起源は不明だが、ディオニューソスが幼年期を過ごしたニサ山(比定地不明)の神であったとされる。その名は、古くは「𐀇𐀺𐀝𐀰(di-wo-nu-so)」と線文字Bで刻まれた粘土板に見られ、文面からは既に広く信仰を受けていたことが窺える。[1](di-wo > ゼウスまたはディオスは本来ギリシア語で「神」を意味する)。オリュンポス十二神の一柱に数えられることもある。 聖獣は豹、虎、牡山羊、牡牛、牡鹿、蛇、イルカ、狐、ロバで、聖樹は葡萄、蔦であり、先端に松笠が付き葡萄の蔓や蔦が巻かれたテュルソスの杖、酒杯、豊穣の角もその象徴となる。 日本語では長母音を省略してディオニュソス、デオニュソスとも呼ぶ。別名にバッコス(古希