約1年前。冷蔵庫の新製品ラッシュを迎えた年末頃、あるフレンチドア冷蔵庫の年間電気料金は「3,960円」と、カタログや店頭表示に記載されていた。 ところが半年後の今年5月、その表記は、一斉に「年間電気料金 16,280円」へと書き換えられた。冷蔵庫そのものはまったく同じだというのに、4倍以上のこの差は、いったいどこから来るのだろうか。 今年5月1日、経済産業省の主導のもと、消費電力量の測定方法を定めた日本工業規格(JIS C 9801)「家庭用電気冷蔵庫及び電気冷凍庫の特性及び試験方法」が改正・公示された。 「冷蔵庫のカタログに表記されているデータと、家庭で冷蔵庫を使用している際の消費電力にはずいぶん差があるのではないか」という指摘が消費者から寄せられた。それをきっかけに、利用実態に即した測定方法へと切り替えが行なわれたのである。 省エネルギーをアピールするために、最近の家電製品は、冷蔵庫に