タイポグラファー・デザイナーとしてバーゼル新聞や、アートフェアのデザインを行いながら、1985年以降にはスイスのバーゼルで活版印刷による本を制作しているロマノ・ヘニの個展『ロマノ・ヘニ:活版印刷による本 1985-2008』が、11月7日(金)までスイス大使館ギャラリーで開催されている。なお、同展は今年8月に恵比寿のlimArt(リムアート)で行われた展示を再構成した巡回展となる。 1956年にスイスのバーゼルに生まれたヘニは、1970年代にバーゼルの美術工芸学校で植字工、グラフィックデザイナーとして教育と受けた後、極めて精緻な組版技術と印刷工程から生まれる本を今日までつくり続けている。ヘニは正統的な活版印刷の伝統と技術を尊重しながらも、いわゆる「スイスタイポグラフィ」「スイスデザイン」の実験的アプローチを継承する斬新なアプローチで制作に臨んでいる。 同展ではこれまでに制作した本から約10