この連載のタイトル「文字を組む方法」の「方法」は「アルゴリズム」の訳語として用いています。アルゴリズムはもともと数学の用語で、正しくは「算法」と訳されています。広辞苑では「問題を解決する定型的な手法・技法」と説明しており、広くは、なにかを手に入れるための手順と考えればいいでしょう。 文字組みの手順については、第1回で説明しています。もう一度おさらいするとこのようになります。 文字を組むときに決めなければならないことは、書体、組み方向、並びモード、字間(字送り)、行長、行揃え、行間(行送り)、行数、です。中でも重要なのが、字間、行間、段間、版面のアキなどのスペースを決める作業でしょう。このためのさまざまなスタイルと根拠については、第2回以降で述べてきました。 しかし、それだけでは文字は組めません。前回で紹介しましたが、より多くの人にスムーズに意味を理解してもらうために「禁則」と呼ばれるルール
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