全国のJRと私鉄、第三セクター鉄道の全線乗車に挑戦していた、大阪府の会社員小林清次さん(51)が10日、最後に残ったえちぜん鉄道勝山永平寺線に乗車、3万302キロの踏破を達成した。「のどかな勝山永平寺線の車窓の風景を最後にしたくて残しておいた」と終点の勝山駅(福井県勝山市)に降り立った小林さんは、36年間の“冒険”を終え、ほっと充実の表情を見せた。 小林さんは中学3年のころ当時の国鉄が募集した全線踏破キャンペーンに挑戦。1981年2月の国鉄・桜島線(大阪)を皮切りに、87年に国鉄全線(約2万キロ)を踏破。その後私鉄などを含む全国路線制覇へ目標を切り替え、土日などを活用し、大好きな旅行に合わせて距離を重ねてきた。 小林さんのこだわりは乗車距離の長さ。バイパスのように異なる路線をつなぐ「短絡線」のほかトローリーバス、ケーブルカーまで網羅し「線路の上を通るものならなんでも乗った」。最後を飾る