「日本のブロードバンドの料金は世界で最も安価。これからは料金競争でなく,付加価値競争が大事になるだろう」。NTTネットワークサービスシステム研究所の須田宏一所長(写真1)は,米ヒューレット・パッカードが主催するシンポジウム「Synergy. 06」で,NGN(次世代ネットワーク)に向けた通信事業者のあり方をこう説明した。 講演で須田所長は日本のFTTHについて言及。今年度末にはFTTHの加入数がADSLの加入数を上回る勢いであるとし,「IP電話(ひかり電話)を合わせて考えるとそれほどFTTHの料金は高くない」との見解を述べた。その上で,通信事業者の収入の状況を説明。固定電話は減少傾向で,携帯電話も1999年から収入が横ばいであるとし,「どこで通信事業者は生きていくのか。ブロードバンド市場でいかに収入源を求めていくかが課題」と展開した。 続けて須田所長はNGNの必要性を説明。通信事業者におけ