今週のコラムニスト:マイケル・プロンコ 〔2月22日号掲載〕 ある日の午後、湘南新宿ラインに乗ってうとうとしていたら、夢うつつに海岸が見えた。はっとして目をしばたたき、なぜ海の夢をと不思議に思って辺りを見回すと、すぐ近くで若い女性がサケのおにぎりにかじりついていた。 彼女は済まなそうに会釈したけれど、東京ではおにぎりは人前で食べても構わないものの1つかもしれない。おにぎりは東京暮らしにうってつけのエネルギー源であり、ストレス解消法である。 持ち運びできて実用的なおにぎりは、100円硬貨並みに普及している。1個か2個かばんに放り込んでおけば、いつでもどこでも食べられる。私が少し早めに教室に行くと、学生たちは急いでおにぎりを包んでかばんに押し込む。授業の後で取り出してまたかぶりつくのだ。 どんな日でも、東京人の半数はおにぎりを手にしているんじゃないだろうか。コンビニでは冷蔵ケースの白い棚に並び
札幌市にある私立高校3年5組の35人全員が1年間無欠席(出席率100%)で、2012年3月1日の卒業式を迎えることになった。1964年の開校以来、2度目の快挙として高校はこのクラスを称えているが、熱が40度もある生徒に登校許可を出していたことについて、「熱い青春の1ページと評価すべき」なのか、「危険な行為を美化すべきでない」のか、ネットでは賛否両論に分かれている。 「無理して学校来て体壊したら誰が責任取るんだ!」 この高校は札幌市南区の東海大四高校で、1年間無欠席だったのは3年5組の男女35人。同校のホームページにある学校通信「東海の風」12年2月22日号には「新たな伝説が誕生!四高史上、2クラス目の快挙達成!」という見出しで、この1年間の出来事を担任が綴っている。 それによれば、出席率100%というのは担任誰しもが目標にするが、達成は極めて難しいし、自分も本当に達成できるとは思っていなか
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