「それじゃなんですか、湾岸購入者って、家に浪漫は考えないンですか」 目の前の男は水煙草を吹かしつつそう言った。 湾岸を買う人が想像できないので、少し教えて欲しい。そういう理由から囲炉裏を囲むことになった。僕は、質問に対してなるべく丁寧に東京湾岸の典型的な購入者イメージを喋っていたが、いつしか自分のことを湾岸住民全員がそうであるかのように喋っていたのかもしれない。 「たしかに浪漫はないのかもしれません。家を買う理由っていくつかあると思うんですが、どこまでも理性的な人が多いですよね。」 「そうなると、ぜんぜんわかんないね。今までの客と違いすぎる。喩えれば、新幹線の指定席を買うような感じですか」 大きな手をひらひらさせながら、そんな風に呟いた。 僕が彼に話した東京湾岸の典型的な購入者イメージをまとめると以下のような感じだ。 ・家を買うといっても、耐久消費財ではなく資産防衛の一種である ・価格に対
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