偏りのないサイコロを120回投げても、すべての目がちょうど20回ずつ出ることは珍しいように、確率というのは全くの偶然でも多少は偏るものです。 「A,B,C,Dについて100人にアンケートをしたらCを選ぶ人が一番多かった。だからCが一番良い!」と思っても、それは確率の偏りに惑わされているだけかもしれません。 反対に、「人は無意識下にこんなバイアスを持っている」と言われたのに対して「いやいや、自分はそんなバイアスは持っていない。ただの偶然だろう」と思っても、統計を取ってみたら偶然とは考えにくいほどの差が出ているかもしれません。 確率の偏りに惑わされないためには、「今回得られた結果は確率の偏りによって偶然得られたに過ぎないのか、それとも意味のある統計結果なのか」を判断する能力が欠かせません。 その判断材料の1つとして便利なのが、カイ二乗検定(適合度検定)です。 photo credit:brow