大学の学費が高騰する中、奨学金の重要性が増している。日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、日本の大学生の約半数が、奨学金を受給しているという。 ニーズが増える一方で、財団などによる奨学金の運営は驚くほどアナログだ。メインの広報手段は大学の掲示板、申し込みは手書き・郵送が中心。受給生の管理も、Excelと手作業で行われているケースが多いという。 “アナログすぎる”奨学金をDX化し、お金の心配をせずに高等教育を受けられる世界を実現したい――奨学金マッチングサイトを運営するガクシーは、こんな理想の基に立ち上げられたベンチャー企業だ。 「日本の学生は、一番厳しい状況ではないか」 「日本の学生は、一番厳しい状況ではないか」。ガクシー代表の松原良輔さんは言う。「海外のトップ大学の学生は、お金のことをほとんど心配していない」 松原さんは、三井化学に勤務した後、2008年に人材ベンチャー・ジョブテ