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――『男はつらいよ』シリーズは渥美清さんがお亡くなりになったことで一段落しました。渥美さんがもし生き続けていたら、監督は、年金給付もないであろう年老いた寅さんをどのように描くつもりだったのですか。 作家の故遠藤周作さんがまだお元気だった頃、寅の晩年について話したことがありました。 遠藤さんによると、寅はだんだん身体が弱って、旅に出る元気もなくなってしまう。それを御前様が哀れがって「お前は愚かな男だけれど何の罪も犯してはいない。それどころか多くの人を精神的に救ってきた。お前の晩年が、人に迷惑をかけるようじゃ気の毒だから、うちの寺で暮らせ」と引き取る。それで寅は寺男として、掃除なんかして暮らしていたんじゃないかというんです。 子どもたちとかくれんぼをしているうちに 寺には近所の子どもたちが遊びにくるでしょう。寅もそれが楽しみで、いつも一緒にかくれんぼなんかして遊んでいる。 あるとき、鬼になった
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