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ブックマーク / honnori.blog14.fc2.com (1)

  • ほんのりと怖い話。

    今は昔。 頃は春。甲山へピクニックに行った時の事。 西宮に甲山という、ファミリーハイクにはもってこいの小さなかわいい山がある。 付近には六甲山系を水源とする川と、飯盒炊爨の出来る河原があった。 俺が青色(小坊)1年、弟が幼稚園へ上がる前の事だ。 俺たち兄弟は母親に連れられて、そこへ来ていた。 メニューはご飯と鋤焼。だが、ご飯が出来なければ次が始まらない。 俺たちは母に火の番を任せ、河原で遊んでいた。 ふと、川の方に目をやった弟が声を上げた。 「あ、人形。ほら」 弟の指さした先の浅瀬に、ワラ人形が足をこちらに向けて流れ着いていた。 現物を見るのは初めてだったが、などで見るものとまったく同じで、きっちりと 束ねられており、大きさは15センチくらいだったと思う。しかし、釘などが 刺さっていたような形跡はどこにもない。 (なんでこんなものが?) 訝しむ俺に構わず、弟はそれを拾おうとして一歩踏出し

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