イタリアや英国で発掘され、これまでネアンデルタール人(旧人)の化石として収蔵されていた乳歯やあごの骨が、最高約4万5000年前の欧州最古の現生人類と再鑑定で判明したと、英オックスフォード大などのチームが3日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。 アフリカで生まれ現代の人類につながる現生人類の欧州への広がりが、従来の説より早かったことを示す成果。欧州では、現生人類とネアンデルタール人が数千年にわたって共存していた可能性が出てきたという。 欧州の現生人類は遺跡などから4万3000年前ごろに姿を現したとみられているが、ヒトの化石は4万1000~3万9000年前のものしかなかった。ネアンデルタール人は約4万年前まで欧州に広く存在したとされている。 イタリアなどのチームは、イタリア南部の洞窟で1964年に見つかった2本の乳歯の形状を詳しく調べ、現生人類の特徴を持つことを発見。炭素の放射性同位体の分