Reiの2年ぶり、2枚目となるアルバム『HONEY』は、〈NEO-TRAD〉をテーマに自身の原点であるブルース等のルーツ・ミュージックを、2020年に鳴る楽曲として色あせないようアップデートしたハイブリッド・サウンドに溢れている。 1曲目に据えられた、ファンキーでパワフルなリフから始まる痛快な“B.U.”には、〈そろそろあふれてくるころ/キミのmagma/Listen the soul/生かすも殺すも ぼくたち次第/Ready set go!〉という歌詞がある。カテゴライズしがちな社会の風潮を颯爽と吹き飛ばすように、誰もが特別でオリジナルであり、自分の意志でどうにでも生きられるんだという、シンプルで本質的なメッセージが貫かれている。それは、Rei自身の持つ〈ルーツ・ミュージックを好むギターのうまい女性シンガー・ソングライター〉というイメージを一気に漂白し、ボーダーレスなアーティストとして飛