みなさんは、サラリーマンと女子高校生に対し、どんな印象をお持ちでしょうか。スーツや制服といった紋切り型のビジュアルを思い浮かべ、没個性的なイメージを抱く人も多いかもしれません。しかし、そういった「記号化」された対象にあえて目を向け撮影し続けているのが、写真家の青山裕企さん。ジャンプしたサラリーマンを撮影した『ソラリーマン』や、思春期の少年の視点で女子高校生を見つめ直した『スクールガール・コンプレックス』がその一例ですが、これらの写真集は見た目のキャッチーさとは裏腹に、実は青山さん本人の内面に根ざした敬意やコンプレックスによって必然的に生み出されたものだといいます。屈折した幼少期から引きこもりの大学時代を経て、自分を変えようと行った自転車での日本縦断、将来を決めた世界2周の旅のエピソードなど、ロックミュージシャン顔負けの出自を伺いながら、「なぜサラリーマンや女子高校生を撮り始めたのか」につい