中国が、初の宇宙ステーション建設に向けた無人実験機、「天宮1号」の打ち上げに成功した。 ≪宇宙ステーションが拠点に≫ 宇宙ステーションは、2020年の建設を目指して計画が進んでいる。「天宮1号」はそのひな型で、今後、3回打ち上げられる宇宙船とのドッキング技術を確立する目的だとされる。13年には、中国初の女性宇宙飛行士が「天宮1号」に移動し、宇宙での植物成長の観察など各種科学実験を実施する予定だという。中国はこれまでも宇宙での各種種子・苗の育成を実験している。宇宙には鉱物、太陽エネルギーなどの資源が無尽蔵にあるから、新素材の開発・加工・製造なども行われるだろう。 だが、今回の打ち上げには、宇宙ステーションの軍事利用という重大な意図も込められていることを見落としてはならない。宇宙ステーションは単なる科学実験室ではなく、宇宙軍が行動する舞台の一つにもなるとみるべきである。 1980年代中葉のこと