ユーモラスに、冗舌に イスラエルの文学賞「エルサレム賞」の受賞スピーチを行う作家の村上春樹氏=2009年2月【時事通信社】 作家の村上春樹氏が2013年5月6日、京都市の京都大百周年記念ホールで「公開インタビュー」に出席した。国内の公の場で語るのは極めて異例。心理学者の故河合隼雄氏の7回忌に「河合隼雄物語賞・学芸賞」が創設されたのを受け、村上氏が河合氏と親交が深かったことから開催が実現した。 インタビューと前後して行われた講演と「質問コーナー」を通じて、文学への目覚めから過去の作品、新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」、趣味のマラソン、音楽まで、幅広いテーマについて時にユーモラスに、冗舌に語った。村上氏の肉声の一部を紹介したい。 ※ ※ ※ 公開インタビュー前の講演では、公の場に出ない理由、河合氏との交流などについて率直に話した。 僕は普段、あまり人前に出ません。テ