しなの鉄道(上田市)は22日、若手社員を中心にしたチームが検討・提案した内容を生かした「年間輸送人員1千万人以上確保に向けた増客作戦」を発表した。利用客が開業以来減り続け、昨年度に初めて1千万人の大台を割ったことを受け、減少に歯止めをかける狙い。車両の座席改善や定期券の充実、沿線を舞台にしたテレビアニメや地域イベントとの連携といった幅広い内容を盛り込んだ。 同社は昨秋、全社員を対象に増客の対応策を募集し、300件を超える案が集まった。このうち有望な提案をした若手社員ら16人で昨年12月、「増客推進チーム」を発足。沿線の小中学校と高校などを回って利用を呼び掛ける中で得た意見も参考に話し合い、増客作戦をまとめた。 「しなの鉄道の魅力をブラッシュアップ(磨き上げ)し、利便性を高めて乗客増を目指す」と戦略を設定。「沿線地域などとの連携」「駅の活性化」など六つに分類して具体策を挙げた=表。小諸市