言葉というものについて考えていくと「卵が先か?ニワトリが先か?」に似た問題に直面する。 普通に考えて、たとえば石という「物」が先にあって、その物体を指し示すために、"石"という「言葉」が生まれたのだろうことはわかる。 それじゃあ、"石"と名づけられるまでその物体はなんと呼ばれていたのだろうか? "石"以外の名前(たとえばケココとかヌールとか)だったとしても、ケココと呼ばれる前はケココをどう認識していたのだろうか? アレとかソレとか代名詞すらもなかったら? そうなってくると、もはや「物」よりも「言葉」が先にあったのではないかとすら思えてくる。そんなことはあり得ないにしても。 言葉で認識する世界に生きていると、言葉のない世界がどういうものかわからない。すごく高次元で、イデア的な世界だ。漠然としていて、かつ、具体性でしかない。 そんな世界から言語を獲得していく赤ちゃんって実は物凄いのかもしれない