今月初めに台湾の海岸に漂着した豚の死がいから、アフリカ豚熱(ASF)のウイルス遺伝子が確認され、沖縄県内でも養豚場の衛生管理の徹底や漂着物の通報が農家に呼び掛けられるなど、警戒を強めている。台湾に漂着した豚の死がいは、ASFの発生地域である中国から流れ着いたとの見方がされている。県内で昨年発生した豚熱(CSF)より致死率が高く、有効なワクチンや治療法がないため、国内侵入を許せば養豚産業に深刻な被害が出る恐れがある。 通報・対策徹底呼び掛け ASFは豚とイノシシの家畜伝染病でCSFとはウイルスが異なる別の病気。人には感染しない。日本への侵入は確認されていないが、アジア地域では2018年以降に中国、韓国、マレーシアなどで発生した。 台湾当局の発表などによると、今月4日に台湾北部の新北市萬里区の漁港で、豚の死がいが見つかった。検査でASFの陽性が確認され、ウイルスの遺伝子配列が中国のウイルス株と