沖縄県知事選が16日、投開票され、前那覇市長の翁長雄志(おながたけし)氏(64)が現職の仲井真弘多(なかいまひろかず)氏(75)=自民、次世代推薦=らを破り、初当選を確実にした。最大の争点だった米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設問題で、翁長氏は「移設阻止」を主張。県民が移設反対を明確に突きつける形となった。 安倍政権は8月に辺野古での海上作業に着手し、知事選結果に関わらず移設作業を進めるとの姿勢だ。しかし今後、県の判断が求められる工事関連手続きも予想され、計画の進展に影響が出そうだ。 日米両政府が普天間返還に合意した1996年以降5回の知事選で、辺野古移設反対を掲げる候補の勝利は初めて。自民などが支える保守系候補と、共産、社民などの革新系が争う選挙構図が沖縄では長く続いたが、今回は崩れた。翁長氏は自民系那覇市議や一部有力企業グループ、県政野党の社民、共産など幅広い