2015年11月26日のブックマーク (1件)

  • 写真についての覚書 - 意味をあたえる

    私の父はそういえば写真が趣味であり、実家の一室は現像室になっている。今は物置になっている。私はその部屋に生涯でたぶん100回くらいしか入ったことがないので、そういえば二十何年暮らした家で唯一なじみのない部屋であった。それどころかその部屋には窓がなく、今頃の時期から風がそこから吹き込むようになり、ドアをがたがた言わせるから、小学生くらいまでは怖くて仕方がなかった。私が怖がると、母はドアの隙間に新聞を挟み、ドアががたがた言わないようにしてくれた。新聞は一日分が入ったから、かなりの隙間だった。父が家にいれば嫌がるので、母は父がいない日に新聞を挟んだ。父は障害者の施設に勤めていて、そこは泊まりの日もあったから、父はしょっちゅう不在だった。 窓が開けっ放し、とはどういうことなのだろうか。毎夜玄関に鍵はかけ、出かけるときにもかけているのに、開いている窓があっては全く鍵の意味をなさない。暗室の窓は家の裏

    写真についての覚書 - 意味をあたえる
    tntn
    tntn 2015/11/26