2006年06月16日 第三十三回 行動ファイナンスと市場をつなぐ発想法(2) カテゴリ: 「ホンネの投資教室」 ■補足的理論の試み 行動ファイナンスの不足のうち、(1)に関する部分は、資本市場の振る舞いを理解する上ではまだまだ不十分なレベルではあるものの、現在、脳の研究とリンクした経済・ファイナンスの研究がある程度の成果を上げつつある。特に、日本ではまだそれほど一般的ではないが、「ニューロ・ファイナンス」といった名称で呼ばれるような研究が、たとえば時間選好率の歪みのような現象に対して、脳の情報処理の観点から説明を与えつつある。こうした現象を、現段階で、学習不能で直しようがない生得的傾向だ、と決めつけるにはまだ材料不足だろうと思うが、人間の情報処理と意思決定については、脳と関連づけて、かなりのことが分かってきたようだ。 しかし、市場参加者の個人間の差と、これがもたらす価格形成への影響に関し
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