大阪市の橋下徹市長は22日、小中学生が目標の学力水準に達しない場合、進級を認めず留年させることを検討するよう市教委に要請したことを明らかにした。 同日開かれる市教育委員との意見交換会で協力を求める。義務教育課程での留年は法的には可能だが、実際の運用はほとんどない。 市役所で報道陣の質問に答えた。橋下市長は、20日の読売新聞夕刊のインタビュー記事で、教育評論家の尾木直樹氏が学力の底上げ策として、小中学校での留年を提案したことに賛同する考えを示し、「学んだかどうかに関係なく進級させることで、かえって子どもたちに害を与えてしまっている。理解できない子にはわかるまで教えるのが本来の教育だ」と述べた。 義務教育での留年は、現行法でも学校長の判断で可能だが、学校現場からは「子どもへの精神的影響も大きい」との声があり、反発も予想される。