自分はこれまで村上春樹のノーベル文学賞受賞はないものだろうと考えていた。 なぜなら村上春樹の源流にある英文学作家のほとんどはノーベル文学賞を獲ってないからだ。 J・D・サリンジャーもカート・ヴォネガットもジョン・アーヴィングもリチャード・ブローティガンもレイモンド・カーヴァーもレイモンド・チャンドラーも獲っていない賞を何故村上春樹が獲れるのか?という話だ。 上記に示したような20世紀後半世代の英文学作家はノーベル賞を獲りにくい傾向にある。 おそらくこれはニューレフト以降の人文世界では「脱欧米中心主義」の考えが支配的であり、 文学の世界でも例外ではなく、マイノリティやポストコロニアル(被植民地)的視点、非欧米的な価値観が評価されやすいからだろう。 例えば同じ20世紀文学の新潮流でも、リョサやマルケスのようなラテンアメリカ文学の作家は獲っているが同世代の英米のビート・ジェネレーション作家(ジャ
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