ざっくり言えば、小池さん対蓮舫さんという構図があって。 そのときに思ったのが、友だちがけっこう左寄りになっている。僕のまわりのクリエイター系の方たちが、SNS上でそっち側の主張をしているケースが多くて。 もともとは自分もそういうカルチャーっぽいコミュニティにいたのに、だんだんそっちに乗れなくなって乖離を感じているという悩みなんです。
ざっくり言えば、小池さん対蓮舫さんという構図があって。 そのときに思ったのが、友だちがけっこう左寄りになっている。僕のまわりのクリエイター系の方たちが、SNS上でそっち側の主張をしているケースが多くて。 もともとは自分もそういうカルチャーっぽいコミュニティにいたのに、だんだんそっちに乗れなくなって乖離を感じているという悩みなんです。
――前回(第1回)のインタビューからの続きとなりますが、当初、新メンバーのふたりが動き出す予定だった第4話をまるまる使って、花田さんが仁菜を説得する必要があったわけですね。 花田 第4話は安和すばるがメインのエピソードでしたが、「こいつ(仁菜)には『自分の思っていることがすべて正解じゃないんだぞ』と思わせないとダメだな……」と思いながら書いていましたね。そのあとの第5話でようやく前向きになってくれて「仁菜、お前ひとりに5話も使っちゃったよ……」というのが、そこまで書き上げたときの心の底からの感想でした。視聴者の皆さんもおっしゃっていましたけど、「メンバーが全員揃うのが第6話じゃ遅いよ!」と自分でもツッコんでいました(笑)。 ――井芹仁菜というのはそのくらい破格のキャラクターだった。書いている人ですら説得するのが大変って、よっぽどですよね。 花田 でも、吉野弘幸さんと第2話か3話まで放送した
――まずは本作への参加の経緯から教えてください。 花田 もともとは平山さん(平山理志プロデューサー)がサンライズにいた頃、シリーズディレクターの酒井(和男)さんと3人で、フル3DCG作品の企画をゼロから作っていたんです。でも、平山さんが東映アニメーションに移られて、その企画は一度白紙に戻って。そこから東映アニメーションで新しい企画を作り直すことになったのですが「ステージで展開できる、深夜向けアニメの企画にしてほしい」というようなことを平山さんが言い出して、それはどうなんだと(笑)。これまでに近いテイストの作品をやってきていたので、正直なことをいうと、この企画が始まった当初、僕はずっと不機嫌だったんですよ(笑)。 ――うーむ(笑)。 花田 そんな経緯があって「音楽ものをやりたいなら、『バンドもの』だったらやってもいいです」といった提案をしたのをおぼえています。その話は通ったものの、平山さんか
富野由悠季とはどんなアニメーション監督か。「演出の技」と「戯作者としての姿勢」の二つの切り口から迫る徹底評論! 書籍化にさきがけて本論の一部を連載します。 今回はシリーズ「到達点としての『機動戦士ガンダム』第1話」の2回目です。第1話はなぜ視聴者を夢中にさせるのか。その魅力を演出面から読み解きます。(バナーデザイン:山田和寛(nipponia)) 前回「〈7〉観客を引きずり込む冒頭部」はこちら フラウとアムロ1――日常を描く 『ガンダム』第1話に戻ろう。 サイド7に潜入したジオンのモビルスーツ・ザクは、偵察を始める。パイロットの双眼鏡にひとりの少女が、隣家に入っていく様子が捉えられる。少女は、アムロのお隣さんのフラウ・ボゥで、ここから物語の軸は、主人公であるアムロ側へと切り替わる。 アムロの家を舞台にしたフラウ・ボゥとアムロのやりとりは、脚本を書く段階で星山が気を配った部分だ。星山は、スト
田中光はXにて「いつもお世話になっている皆様へ」と切り出し、「令和6年8月20日、私の実母であります声優 田中敦子が永眠いたしました」と報告。 「田中敦子を愛してくださったファンの皆様、 生前お世話になりました業界関係者の皆様、 本人に変わりまして深謝いたします。このような形で親子関係をお伝えすることとなりまして、 非常に残念でなりません」と惜しんだ。 「本人の意向により具体的な病名は伏せさせていただきますが、 約1年に及ぶ闘病生活も含め、真面目で凛々しく、ちょっぴりお茶目な、 田中らしい人生だったように思います。こんなに自慢の母を持つことができ、本当に幸せです」と闘病生活だったことを説明。 「最後になりますが、田中敦子が真摯に携わってきた作品を、 田中敦子が愛情を注いできたキャラクターを、 田中敦子という声優をどうか忘れないでください。尊敬する女優/声優であり、愛するお母さんへ愛を込めて
アニメを取り巻く環境は、劇的に好転している。国内はもちろん、海外のファンも急激に増え、「Anime」という単語は日本製のアニメを指す単語として定着した。アニメファンのボリューム、そして経済圏が急激に成長を迎える中、メディアが果たすべき意義も変わってくるのではないだろうか。 本メディア「ドキドーキ!」は、株式会社ワクワークが運営し、これからアニメ業界での就職を目指す若者に向けて、できるだけ生の情報を届けるとともに、本気で就職を目指す方向けに運営している「アニメ業界就職セミナー」「アニメ業界ライティング講座」へ興味を持ってもらうことを目的としている(両講座とも2024年度は休講中)。 この夏から「ドキドーキ!」のテコ入れとして、「『ドキドーキ!』をアニメ業界でライターとして働きたい人たちにとっての目標となるメディアにしていきたい」と考え、現在進行系で業界最前線で執筆されているライター前田久氏・
fujipon.hatenablog.com 「四十代最後の夏が終わろうとしている」というブログ記事を書くつもりでしたが、fujiponさんの上掲記事を読んで、何か鳴き声をあげたくなったのでクマーとさけぶことにしました。 fujiponさんが上掲記事でおっしゃっているように、SNSを介して色々なことが起こるようになりました。その「色々なこと」のなかには良いこともあれば悪いこともあり、ふさぎ込んでいる時など、悪いことのほうに心が引っ張られがちだと感じます。 しかし、現行のSNS、特にXについてはスケールメリット、それか、スケールデメリットとでもいうべきものが一番大きいのではないかと私は思います。 既に色々な人が述べているとおり、Xは極端な言葉ばかりになっており、インターネットの最悪が詰まっている感がありますが、他方でインターネットが「便所の落書き」とみなされていた時代においても、極端な言葉は
初版から63年、SF史上に残る名作として知られる『ソラリス』(スタニスワフ・レム著)がコミカライズされた。描くのは、独自の画風と緻密な展開構成で無二の世界観を表現する漫画家、森泉岳土氏だ。近年、原作のメディアミックスに様々な声が寄せられている中、20世紀のSFを代表する作品として熱烈なファンも多い同作に挑んだ境地、名作コミカライズの意義とは。森泉氏に話を聞いた。 【写真】その他の写真を見る ■「原作に忠実、ということは一字一句を再現することではない」 ――今年7月に開設した早川書房の電子コミックサイト「ハヤコミ」にて、『ソラリス』の漫画連載が始まりました。同作のコミカライズは森泉さんの希望とうかがっています。 「レムの『ソラリス』を初めて読んだのは20代の頃だったでしょうか。今までに味わったことのない “SFってこんなことができるんだ!”という衝撃を、まるで昨日のことのようにあざやかに覚え
2023年後半頃から、ブラウザの「戻る」ボタンを押すと、訪問したおぼえのないページが表示されることが増えた。そういうページは大抵、記事風の広告やサイト内の記事へのリンクが大量に並ぶという構成になっている。 こんなレイアウトになってることが多い。 この手法はブラウザバック広告とかブラウザバックレコメンド (あるいはレコメンデーション) とか呼ばれており、国内外の複数のWeb広告会社がこれを提供しているようだ。 たとえば、こちらはGMOアドマーケティングの “TAXEL” が提供しているブラウザバックレコメンド。 【新たな収益・回遊源が誕生!】ブラウザバックレコメンド サイトから離れてしまうユーザーに対し、広告やレコメンド記事を表示させることで、収益化や内部回遊に繋げることを目的としているフォーマットになります。 ……というのがセールスポイントらしいのだが、サイトから離れる人は、サイトから離れ
■日本最大のアニメ企業はどこ? 昨今は国内のアニメビジネスの成長が注目されています。アニメ関連企業の売上げや利益も高い伸びになることも多く、たびたびメディアを賑わせます。これを見て、新たにアニメビジネスに参入しようとする企業も少なくありません。 ところがアニメ業界を牽引している会社がどこなのかは意外と知られていません。 たとえば日本最大のアニメ企業はどこなのでしょうか? 実際にアニメ企業のビジネス規模や売上げを比較することはあまりありません。 アニメビジネスは多方面に広がっており、会社ごとにビジネスのかかわり方が異なります。それが単純な比較を難しくしています。 国内最大のアニメスタジオは東映アニメーションですが、その売上げを配給会社や映像ソフトメーカーの販売と並べるのは違和感があります。 もうひとつあまり比較されない理由は、アニメ事業を持つ大半の企業にとってアニメはいくつもある事業のひとつ
総集編の映画の公開に合わせて、というか、アニメが放送/配信されてからずっと、25年以上続いているアジカンの古い楽曲や歴史を追ってもらえて率直に嬉しい。結成から一度も止まらずにバンドは転がり続けているけれど、ポップミュージックはユースカルチャーとしての側面もあるから、当時の中高生や同世代と共に俺たちも年を重ねて、アジの缶詰なのか密教の瞑想法なのか、誤解や興味の端っこはおろか若い世代に発見されなくなっていくのも仕方がないことだと思う。 しかしながら、前述したように、バンドも俺たちの人生もアラフィフなりに全力で転がり続けていて、有名になりたいという欲求はもともと薄いけれど、音楽を聴いてもらいたいという気持ちはいつでもしっかり持っている。ネットには配信サービスによって無限と呼んでもいいくらいの楽曲の海が広がっていて、そこには毎週数千曲の新曲がアップされ、過去の膨大な名曲たちをいつでも聴くことができ
HOMETVアニメ『ガールズバンドクライ』制作を終えたシリーズディレクター・酒井和男氏にインタビュー。「仁菜が狂犬と呼ばれるのは驚き」 2024年4月から6月にかけて放送されたTVアニメ『ガールズバンドクライ』。東映アニメーションのオリジナル作品として誕生した本作は、学校を中退し、単身東京で大学を目指すことになった主人公・井芹仁菜を中心に、5人の少女がロックバンド「トゲナシトゲアリ」を結成。世の中の不条理に立ち向かいながら、自分たちの居場所を探す物語が描かれた。 東映アニメーションとガールズバンドという珍しい組み合わせや、ほぼ全編が3DCGで制作されたインパクト、もちろんストーリーや楽曲のクオリティもあって、強い存在感を放つ作品となった。 そんな本作でシリーズディレクターを務めたのは、これまでに『ラブライブ!サンシャイン!!』などを手掛けてきた酒井和男氏だ。今回、制作を終えた酒井氏にインタ
〈前編はこちら〉 「誰も知らないCGアニメ」をいかに見てもらうか? 今の若者のリアルを反映し、少女たちの自活の苦労や怒りの感情も隠さず描いたバンドアニメ『ガールズバンドクライ』。指揮を執ったのはアニメ『ラブライブ!』を立ち上げた平山理志プロデューサーだ。 本作は東映アニメーション内でもCG技術の進化を期待されたオリジナルTVシリーズ。「CGで誰も見たことがない映像を作りたい」という目標を持った平山氏だが、「イラストルック+フルコマ」という映像づくりの壁は予想以上に高かった。 ようやく映像の完成が見え始めたが、「お客様の認知がゼロの状態」からスタートするオリジナル作品を、1クール(3ヵ月)で人気作品に育て上げる必要がある。仕掛け、環境、覚悟。どれが欠けても成立しなかったプロジェクトを氏に語っていただいた。 『ガールズバンドクライ』ストーリー 高校2年、学校を中退して単身東京で大学を目指すこと
富野由悠季とはどんなアニメーション監督か。「演出の技」と「戯作者としての姿勢」の二つの切り口から迫る徹底評論! 書籍化にさきがけて本論の一部を連載します。 今回からはシリーズ「到達点としての『機動戦士ガンダム』第1話」。第1話はなぜ視聴者を夢中にさせるのか。その魅力を演出面から読み解きます。(バナーデザイン:山田和寛(nipponia)) 到達点であり出発点 富野は、1972年の『海のトリトン』以降の5年の間に徐々にその演出スタイルを固めてきた。そして『無敵超人ザンボット3』(1977)から『無敵鋼人ダイターン3』(1978)を経て『機動戦士ガンダム』(1979)に至る過程で、富野の演出スタイルは確固たるものとなる。『ガンダム』は、演出家としてのその時点での「到達点」と位置づけることができる。 また一方で、富野は『ザンボット3』で初めて原作としてもクレジット(脚本家の鈴木良武と連名)され、
2024年の春アニメは大物作品が勢ぞろいする激戦区だった。そのなかにあって独自技術の3DCGかつ、重苦しい展開から逃げない『ガールズバンドクライ』がまさかの人気を獲得した理由は? 東映アニメーションの平山理志プロデューサーにたっぷり語っていただいた ©東映アニメーション 〈後編はこちら〉 暗い時代を生きる人々に寄り添うのは「地に足のついた」物語だ 人気作が並んだ2024年春番組で大きな話題となったオリジナル作品が『ガールズバンドクライ』だ。手がけたのは平山理志プロデューサー。2019年に東映アニメーションに入社した平山氏は、『ラブライブ!』シリーズを共に作ってきた監督・演出家の酒井和男氏にシリーズディレクターを、そして花田十輝氏に脚本を依頼。新たなオリジナル作品を作り始めた。 コンセプトは「音楽もの×今の時代を反映した物語」。生きていくのが大変な時代にマッチする主人公と物語を数年かけて探っ
ガルクラ総研①:脚本・花田十輝は『ガールズバンドクライ』で何を伝えたかったのか キャラクター像と制作の舞台裏に迫る
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