都会と田舎論争は結局、ジャスコとAmazonだけで、人はどこまで生きられるか? という問に書き換えられる。 実はこれは20年前に女子高生を題材に宮台真司がやっていたことではあるのだが……。「人はどこまで動物化して生きられるか?」という問。これに対する答えは、最初は「動物的に生きられるところまで、現代社会は進化した」ように思われていたのだが、それは見せかけで、結局古典的な所属意識や承認感なんやらがないとダメであったというまあ、ありがちな物語として回収されたのであった。 これは言い換えると、ジャスコとAmazonだけでは、人が健康に生きるには足りない。あとひとつ、マズローの上位欲求(承認欲求とか社会参加欲求とか)を満たすシステムが必要、ということになる。20年前はこの上位欲求は結局、社会とか会社とか、あるいは親によって充足されなくてはならないものであったが、2010年代の情報技術は、こういった