■■第1章:ドイツ全土から科学的・技術的な戦利品を奪い取った連合軍 ●第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの科学技術力は圧倒的だった。 当時、軍需大臣に昇進していたアルベルト・シュペーアは次のように書いている。 「1944年の段階では、ジェット戦闘機Me262だけが奇跡の兵器ではなかった。リモコンで飛ぶ爆弾、ジェット機よりも速いロケット戦闘機、熱線により敵機に命中するロケット弾、ジグザグコースで逃げていく船の音を探知し追跡・命中させる魚雷を我々は持っていた。地対空ロケットの開発も終わっていた。リピッシュ博士は、無尾翼の原理によって設計された戦闘機を開発していた。それは当時の飛行機製造の標準を遥かに超えたものであった」 世界初の実用ジェット戦闘機として実戦に投入された「Me262」 この機体は時速800キロ以上のスピードとその上昇能力によって、当時のどんな 航空機より遥かに優れていた(連合国側の