ネット企業は、情報を削除すれば発信者に訴えられ、 削除しなくても、名誉毀損などで被害者に訴えられる。 板挟みの状態だが、どう対応しているのだろうか。 ●板挟みのネット企業 新聞は、一般に表現の自由の問題には敏感に反応するが、ゴシップやスキャンダルを書きたてる週刊誌や夕刊紙の名誉毀損訴訟には冷たいことも多い。 ゴシップやスキャンダルは、読むほうはもともと話半分ぐらいのつもりで読んでいる。そうした記事が裁判で事実ではないということになっても、週刊誌や夕刊紙の致命的なダメージにはなりにくい。 その一方、信頼度が高いと思われているメディアほど、裁判で負ければ、賠償額以上のデメリットになる。だから日刊紙などは、名誉毀損訴訟を頻発させるメディアに冷たい。 いずれにしても、あやふやなことを書かなければいいだけではないかと思うかもしれないが、前回書いたように、名誉毀損になるかどうかは、裁判官の感性ひとつに