■ブーム仕掛け人が送る新作「恐怖」 日本製恐怖映画の代名詞、「J(ジャパニーズ)ホラー」。ハリウッドをはじめとする世界を一時期、席巻したが、今はすっかり下火になっているのが現状だ。あのブームは何だったのか。ブーム当初の仕掛け人たちが世に送り出す新作「恐怖」(10日公開)を通じて、再考してみたい。(伊藤徳裕) 日本国内でのJホラーブームの火付け役は、平成10年の「リング」と「らせん」の2本立てだった。映画の企画に行き詰まっていたハリウッドはこれに目を付け、日本映画「呪怨」をリメークした「THE JUON 呪怨」を2004年に公開。全米興行収入2週連続トップを飾ったことから、「リング」「仄(ほの)暗い水の底から」「回路」などを次々とリメークしていった。 Jホラーの仕掛け人で「THE JUON 呪怨」のプロデューサーを務めた一瀬隆重氏は、ハリウッドに日本の恐怖が伝染した理由を「これまで体験