半導体のリードタイム(発注から納品までにかかる時間)は、11月に再び長期化した。多くの業界に打撃を与えてきた半導体不足の解消がようやく視野に入るとの期待が打ち砕かれた。 サスケハナ・ファイナンシャル・グループの調査によれば、リードタイムは約22.3週と、前月から4日延びた。リードタイムは同社が2017年にデータ集計を開始した2017年以降で最長となっている。 今回の結果は、電子部品の需要が高まっている業界にとって状況の後退を示している。米アップルやフォード・モーターは、自社製品の需要に対応できず、コストが上昇しているとの見方を示している。10月のリードタイムが小幅な拡大にとどまったことで、状況が改善しつつあるとの楽観的見方が高まっていた。 サスケハナのアナリスト、クリス・ローランド氏は、11月の「拡大幅は最近の大半の月を下回っているものの、われわれは明確な反転を期待していた」と指摘した。