7月の選挙期間中に銃撃を受けて亡くなった安倍元首相の国葬が、日本武道館で行われています。第二次安倍内閣で官房長官を務めていた、友人代表・菅義偉前首相の弔辞の全文です。 ◇◇◇ 【友人代表弔辞】 七月の、八日でした。 信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい。 あなたにお目にかかりたい、同じ空間で、同じ空気を共にしたい。 その一心で、現地に向かい、そして、あなたならではの、あたたかな、ほほえみに、最後の一瞬、接することができました。 あの、運命の日から、八十日が経ってしまいました。 あれからも、朝は来て、日は、暮れていきます。 やかましかったセミは、いつのまにか鳴りをひそめ、高い空には、秋の雲がたなびくようになりました。 季節は、歩みを進めます。 あなたという人がいないのに、時は過ぎる。 無情にも過ぎていくことに、私は、いまだに、許せないものを覚えます。 天はなぜ、よりにもよ