米国防総省は16日、ロシアが2022年2月に始めたウクライナへの全面侵攻の戦費が最大2110億ドル(約31兆7000億円)に上っているとの試算を明らかにした。海外への武器輸出契約のキャンセルなどでも100億ドル(約1兆5000億円)以上の損失が出ているほか、経済的な損失も26年までに1兆3000億ドル(約195兆円)に上ると予想している。 【地図】ロシア人の主な移住先 米国防総省高官は16日、ロシアの戦費に関して「ウクライナでの軍事作戦のための装備、部隊配置、戦線維持などにかかる直接的な支出だけで最大2110億ドルに上っている」と記者団に説明した。 ウクライナ軍は東部ドネツク州の激戦地アブデーフカからの撤退を決めるなど苦戦しているが、米高官は「地上戦の戦況だけに注目するのではなく、ロシアが被っているコストにも目を向けるべきだ」と強調した。ロシア軍の死傷者が推定31万5000人に上っていると