日経の社説もピリッとしないね。「余った予算を安易にばらまいていいのか」としながら、「住宅やエコカーの導入支援に余地」などと、物欲しそうにしている。足元で景気対策の追加は不要だし、エコカー補助金が撹乱要因になっていることを、若手が一面特集で書いているではないか。論説が方向性を鋭くしないと、良い記事が上がって来なくなる。 筆者は、四次補正でエコカー補助金が決まったときから批判的であった。復興予算を組むにあたり、公務員は身を削れなどと言って、救難でお世話になった自衛隊員の給料までカットして3000億円を捻出したのに、同じ額をクルマを安く買えるようにバラ撒くというのは、正直、忸怩たるものがあった。 しかも、2010年のエコカー補助金で駆け込みと反動の苦い経験をしたのに、まったく運用に工夫がないどころか、軽自動車の補助額を厚くして反動を作るようなことをしている。こうした反省のなさは、どうしたことか。