ゴヤ「巨人」実は弟子作品？プラド美術館は「調査中」 : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）【パリ＝林路郎】スペインの画家ゴヤ（１７４６～１８２８）の作品とされ、マドリードのプラド美術館が所蔵する油彩画「巨人」が、実際にはゴヤの作品でなく、ゴヤの影響を受けた弟子の無名画家アセンシオ・フリアの手によるものだったとする一部報道について、プラド美術館は２１日、本紙の取材に対し、「専門家による調査はまだ続いており、結論は出ていない」と述べ、報道を否定した。 同美術館は、「巨人」の肉体の描写にゴヤのものとは思えない粗さが目立つことや、ゴヤにはあまり見られない作品の下書きが見つかったこと、絵の署名などから、「フリアの作品の可能性がある」との中間調査結果を発表。その後、精密な化学調査を続けている。 美術館の広報担当者は、この結論がまだ暫定的なものであるとしたうえで、「最終確定すれば、その時点で明らかにする」と語った。同美術館は、この調査を理由に「巨人」の展示をすでに取りやめている。
