ノーベル平和賞を06年に受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏(68)が8日、神戸市中央区の神戸国際会議場で講演した。神戸大などが開いたシンポジウム「持続可能な社会づくりとソーシャルワーク」に招かれ、大学教員ら約700人を前に登壇。富裕な男性しか銀行融資を受けられなかった同国で、女性や貧困層に無担保融資するグラミン銀行を83年に設立した経緯を紹介し、「それまでの銀行がしなかったことをしただけだが、人々の習慣を覆すのは大変だった」「アイデアがあれば世界を変えることができるのだと若者たちに伝えたい」などと語った。