ただでさえ不安定な米国市場で、トヨタに吹く逆風が一段と強まっている。GMとの合弁工場の閉鎖決定に伴う対トヨタ感情の冷え込み、そこに覆いかぶさるように「レクサス」のフロアマット問題が起き、それが連日報道され、11月25日には400万台以上を対象する大規模な無償交換措置の発表に追い込まれた。品質の高さと雇用創出力で米国人の尊敬を一身に集めてきたトヨタのブランドイメージにいったいどのような変化が起きているのか。また、販売への影響は深刻化するのか。米国を代表する自動車ジャーナリストの視点を紹介しよう。(文/ポール・アイゼンスタイン、翻訳/ダイヤモンド・オンライン編集部 麻生祐司) 11月第4週といえば、米国では感謝祭の休暇を取り、七面鳥に舌鼓を打ち、ワインやビールあるいはコカ・コーラを片手に、家族や愛する人と感謝すべき物事のリストを上げ穏やかな気持ちで過ごすのが通例である。しかし今年、米国トヨタの