投球フォームから“ライアン”と呼ばれるヤクルトの小川泰弘。新人として1999年の上原以来となる10勝一番乗りを果たし、後半戦で勝ち星をどこまで伸ばせるか。 その球が再びクローズアップされるようになったのは2008年の日本シリーズだった。 日本一を決める舞台で西武の岸孝之が投げ込んだその球が、セ・リーグの覇者・巨人をきりきり舞いさせたからだ。 岸は日本シリーズのMVPを獲得し、彼の投げる球は「魔性のカーブ」と称賛された。 2年後の2010年にはカーブの使い手・前田健太(広島)が15勝を挙げ、セ・リーグの投手タイトルを総なめにして、沢村賞を受賞した。 岸と前田に共通したのは、ストレートとキレのあるスライダーという武器を持ちながら、カーブも秀逸だったということだ。速いボールの合間に挟むカーブが、打者の目線を狂わせていたのだ。 彼らが登場してからというもの、カーブの使い手が再びプロ野球界で活躍する
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