誰もが天下の大アホだと思っていた奇行種、織田信長。 当時の常識枠を外れた男ゆえに、ヤンキー坊ちゃまは家臣の多くに絶望を与え、顰蹙(ひんしゅく)を買っていました。 さて、信長の正室(本妻)は濃姫だと言われています。 この濃という名前は本名ではありません。「美濃の国の高貴な姫」というだけの通り名です。 実際の名は「帰蝶」あるいは「胡蝶」と書かれた記録が残っていますが、ここでは個人的な好みで帰蝶としておきます。 帰ってくる蝶・・・、なんとも言えない響きを感じます。 彼女は信長と結婚する前、12歳で土岐家に輿入れしています。 お相手の土岐頼純は主家筋、つまり帰蝶にとっては玉の輿ではありますが、下克上がお家芸である父マムシの道三。結局は、この家を滅ぼします。 (#下克上:読んで字のごとく、下が上に勝って権力を奪うこと。斎藤道三は下克上を繰りかえして坊主の立場から成り上がった男です。当時は織田家より強