大抵、少し偉い感じの人たちが使う「とりわけ」という言葉。 お堅い文章の中でしか登場しないが、どうにかして使いたいと思い始めて、はや十年。一度も使えていない。 気づいた時には時すでにお寿司。 「特に」しか使えないのは我輩の偉い度が足りないからなのか。 文章書いている最中に使おうと思ったことがないのではないが、どうしても「とりわけ」を使うには適さない文章しか書けないからなのか。 とりわけ……、と無理にタイプしても、どうもしっくりこないので「特に」に書き直してしまう。 身分不相応な感じがつきまとう妙な言葉である。